暫定税率期限切れを目前に思うこと

僕が昨年12月に書いた「民主党も上手だなぁ。揮発油税の暫定税率問題について。」というエントリーは、昨今の混乱ぶりを背景としておかげさまで(?)沢山のアクセス数をいただいております。

その記事を書いた時点では「民主党も上手だなぁ」という言葉で締めくくっているように、暫定税率の期限切れについては半ば「まぁ、ありえないだろう」という認識でいたように思います。しかしながら、それがまさに現実となりました。

「ねじれ国会」が生んだ産物として結果的に暫定税率は一時的に廃止されます。このことについてはマスコミ報道などで盛んに情報提供がなされているので、まず知らない人はいないでしょうし、僕を含めた大部分の一般人は

ガソリン価格が下がる。うれしい。

という気持ちじゃないでしょうか。確かに、原油高なこのご時世にガソリンの価格が下がることは素直に喜びたいところです。しかし一方で、僕が以前から疑問に思っている

じゃあ不足する財源はどうするの?

という部分に関しては、依然として不透明なままです。
「暫定税率とは何か」というそもそもな話をしだすと、それはもともと暫定措置なのだから恒久的に課していくのはおかしい、と誰もが言うでしょう。しかし、現実に平成20年度予算はその暫定税率分の収入を見込んでいるために、このままでは確実に財源に不足が生じます。

民主党は「ムダを省く」とか「本当に必要なのか」といった言葉をよく使います。私たち国民の税金が仮に無駄遣いされているとしたら、それは言語道断。改善するのは当たり前のことです。しかし、何がムダなのかが明らかになる前に税金だけが廃止されるとどういうことになるでしょうか。計画されていたハズの、本当に必要な事業が出来なくなる可能性も出てきます。ここのところはもう少し、冷静になって考えてもらいたいと思うのは僕だけでしょうか・・・。

次に、道路特定財源の一般財源化について。これも先日、福田総理が電撃的に明言されました。しかし、考えてみてください。「ガソリンを入れたときにかかる税金=車の所有者に課せられている税金」が一般財源に回るということは、単純に考えると受益者負担の原則[Wikipedia]に反することなのです。しかも、新たに一般財源化するということは

今まで無かったはずの収入=無くても良い収入

が増えるということなのです。これは何もガソリン税全てを指して言っているのではなく、あくまで暫定税率に対してという前提がありますが、

一般財源化できる余裕があるのなら、国は暫定税率を即刻廃止すべきだ。

という話になります。わざわざ本則の税率を暫定的に引き上げる措置をしてまで必要な金だからこそ、今までだらだらと引き延ばされてきたはずのものではないんですかね。

道路特定財源は名前のとおり原則「道路整備」に使われる予算なので、「道路を使う者=車の所有者」が間接的な道路使用料として、また道路をより便利なものにするために支払うハズのものです。これが一般財源化されるということは、ガソリン税はある種「自動車を持つことに対しての懲罰」なのかと感じざるを得ません。

また、総理は会見の中で「各国がCO2対策に取り組む中、ガソリンの値下げをすることがいかがなものか」という趣旨の発言をしていたかと思いますが、これはかなり的外れな発言かと思います。こういう言い方をするのであれば、まず暫定税率分を環境目的に使用することを決めてから、というのが筋でしょう。現状において、なぜ暫定税率が設けられているのか、というそもそもの目的を耳障りのよい環境問題にすりかえるような総理の発言には、何も知らない国民をバカにしているとさえ感じ、憤りを感じました。

長々と書いてきましたが、今僕はこう思います。いずれにしても、明日から、ガソリンは確実に値下がりします。目に見える形で効果が実感できると思います。しかし、その背後にあるもっと大きな問題に、今だからこそ目を向けていく必要があるんじゃないか、そんな風に思うんです。

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